遺産相続の方法には、

①遺言による相続

②相続人全員による話し合い(分割協議)による相続

③民法に決められた相続人の範囲や相続分に従って相続をする法定相続

などがあります。

 

相続では、
「遺言による相続は法定相続に優先する」
という大原則があり、

法的に効力のある遺言が残されていた場合は、
原則として法律より優先されて遺言により相続が進められます。

 

ただし、相続人全員の合意があれば、
遺言に従わずに話し合い(分割協議)
による相続をおこなってもかまいません。

 

遺言書があるかないかの確認をせずに、
遺産分割の話し合いを行い、
分割を終えた後に遺言書が発見された場合は、
遺産分割をやり直さなければならないこともあります。

 

遺言書がない場合や話し合い(分割協議)によっても
決まらない場合は、
原則として「法定相続」により遺産の分配が行われます。

 

遺産の分配のトラブルを避けるために、
民法では相続人の資格や順位、相続分などを明確に決めています。

 

これが「法定相続」です。

 

法定相続では、相続財産を誰がどの割合で受け継ぐか、
法律により自動的に決まってしまいます。

 

「遺言書さえあれば、こんなに苦しまなくて済んだものを」
という話がよくあります。

 

相続はもめるものと覚悟することが賢明です。

 

大きな「争続」に発展しないよう遺言書を残すようにしましょう。