訪日客が45年ぶりに出国者を上回る

 

日本を訪問する外国人が、2015年に45年ぶりに日本人出国者数を上回る見通しとなりました。

 

訪日客が出国者を上回るのは、大阪万博があった1970年以来となります。

 

政府観光局が発表した1~11月の訪日外国人客数は、前年比48%増の1796万人でした。

 

これに対し、出国者数は4%減の1487万人にとどまり、通年での逆転が確実な情勢となっています。

 

背景には、円安や政府が進めてきたビザの緩和・消費税の免税制度拡充などがあります。

 

一方、日本人は円安により海外旅行から国内旅行にシフトしつつあります。

 

日本人の海外旅行が本格化したのは東京五輪があった1964年で、2012年には過去最高の1849万人に到達しました。

 

しかしながら、その後は円安により出国者は減少傾向になっています。

 

訪日客が日本で使ったお金から日本人が海外で使ったお金を差し引いた旅行収支は、2014年に55年ぶりに黒字となりました。

 

2015年1~10月の黒字は9058億円となり、国際収支の良化に貢献しています。