中国国務省は、
2015年1~6月の対中直接投資を発表しました。
それによりますと、
世界全体からの対中投資額は、684億ドル、
前年比8.3%増となり、
伸び率は2014年通年の1.7%増から拡大しました。
うち、日本からの投資は20億ドル、
前年比16.3%減となりました。
日本の対中投資は、
2014年に前年比38.8%減少し、
統計が比較可能な1985年以降で
最大の落ち込みを記録しました。
今年に入ってマイナス幅は
縮小傾向にありますが、
工場新設や生産ラインの増設などを見送る製造業は多く、
回復ペースは鈍い状況です。
昨年11月に日中首脳会談が実現し、
日本企業の中国事業を取り巻く環境の改善が
進んでいますが、対中投資の増加には結びついていません。
人件費や土地代などコスト高が重なり、
新興アジア諸国と比べても優位性がなくなり、
従来のような単純なモノづくり主体の事業展開が
難しくなったとの声が多くあります。
また、米国からの投資も前年比37.6%減少しました。
一方、経済面で対中依存を深める欧州連合(EU)からの投資が、
前年と比べ13.7%増え、
日米との対中投資に対する姿勢の違いが鮮明になっています。