厚生労働省の中央最低賃金審議会の小委員会は、
2015年度の最低賃金を全国平均で
時給18円引き上げ、798円にする目安を決めました。

 

現在の決め方になった2002年度以降、
最大の引き上げ幅となります。

 

パートやアルバイトなど非正規労働者の待遇改善につながるとの
期待があり、経済の好循環に向けて所得増を促す政府の意向を受け、
大幅な引き上げに踏み切ります。

 

10円を超す2ケタの引き上げは4年連続で、
これまでは2010年度の17円が最大の引き上げ幅でした。

 

前年度に対する引き上げ率は2.3%で、
政府見通しの消費者物価上昇率0.6%を上回る
「実質引き上げ」といえます。

 

引き上げ幅の目安は、
都道府県を経済状況などに応じて
A~Dの4つの分類に分けて示しています。

 

東京・大阪などA地域は19円、
兵庫・京都・滋賀などB地域は18円、
奈良・和歌山などC・D地域は16円上がります。

 

目安通りに引き上げが実現すれば、
最低賃金の最も高い東京は907円、
最も低い鳥取・高知・長崎・沖縄などの7県は693円となります。

 

今回決めた目安をもとに、
各都道府県の地方審議会が地域別の実績を決定し、
10月をメドに適用します。