国の税収は24年ぶりの高水準
財務省が発表した2015年度の一般会計の決算概要によりますと、国の税収は前年比2.3兆円増の56.3兆円と24年ぶりの高水準となりました。
年初来の円高で企業収益に陰りが出たため、法人税は10.8兆円と6年ぶりに前年を下回りました。
所得税は17.8兆円、消費税は17.4兆円でした。
15年度の税収は、年度途中の補正予算編成の見積もりを7年ぶりに割り込みました。
安倍首相が表明している秋の経済対策に活用できる剰余金は、2500億円程度にとどまりました。
財務省は、16年度の税収を15年度実績比1.3兆円増の57.6兆円と見積もっていますが、円高や英国のEU離脱問題などで経済の不透明感が増しています。
また、内閣府が作成している中長期試算では、20年度の国の税収を69.1兆円と大きく伸びる姿を描いており、円高基調や経済の低迷が続けば計画の見直しが必要となるでしょう。