2024年1月より始まる新しいNISA制度。
NISA制度とは個人の資産運用を後押しするため国がつくった税制優遇制度です。
人生100年と言われるこれからの時代。自ら投資し個人で資産を増やしていく事が経済の活性化にもつながるといった狙いもあるようです。
新NISA制度は現行のNISA制度をより拡充させており、今後の資産運用に欠かせない制度となりそうですね。新NISAをスタートした人とそうでない人、将来大きな資産の差がでるといっても過言ではありません。ですがこのようなお話をすると、若い人ならいざ知らず、50代60代ではもう遅いのではないですか?とご質問をいただきます。これから始めたい方も正しく運用出来れば特に年齢の問題はありません。
しかし50代60代の年代になると退職金や貯金などでお金に余裕が出来る事や年齢からくる焦りなどで損をしてしまう可能性もあります。つまり、年齢ではなく、正しく運用ができない場合、せっかくの新NISAを生かしきれず損をしてしまう場合があるということです。

今回は50代60代の方への新NISAの注意点を詳しくご紹介いたします。

新NISAについて


まずは新NISAについて詳しく見ていきましょう!

■生涯非課税限度額が最大1,800万円に拡充
■非課税保有限度額が再利用可能に
■非課税保有期間の無期限化
■年間投資額が最大360万円に増加

限度額の増加や保有期限の無期限化など現行のNISA制度がさらにパワーアップしています。

新NISAの注意点

続いては注意点について見ていきましょう。

注意点①
▼生涯非課税限度額1,800万円を無理に埋めようとしない

今回の新NISA制度では生涯非課税限度額の買付金額が合計1,800万円へと拡充しました。なるべく早くこの枠を埋めようとお考えの方もいらっしゃるかと思いますが、高額な投資の為リスクが高く注意が必要です。
あくまでも資産運用の意識を持ち、無理せずに自分のペースを自分で乱さず投資を行うようにするのがよいでしょう。投資枠1800万円を早く埋めたから絶対に儲かるという保障はありません。あくまでも日常生活に差しさわりがないところでコツコツやり続けるのがポイントですね

注意点②
▼非課税保有限度額内での売買を繰り返さない

新NISA制度では売却した分の非課税保有限度額が翌年以降に復活し再利用可能となります。このため、安い時に購入し高い時に売却をするといった事を繰り返す手法もあります。しかし常に値動きを監視する必要もあり、初心者にはとてもおすすめは出来ません。「買ったら15年~20年は気長には保有する」を頭に入れ、焦らずに長い目での運用を心がけるようにしてください。ある統計では、10%上昇すると売却、10%下落すると「売却」つまり短期売買を繰り返す傾向があります。NISAはiDeCoと違い、自由に売買ができるため、かえって長期保有がしにくいです。退屈ですが、買ったことすら忘れるぐらいがちょうどよいぐらいが良いでしょう。

注意点③
▼金融機関の窓口などで新NISAの運用をしない

新NISAの事はよく分からないけどとにかく早く始めたいという方も多いのではないでしょうか?
そんなときには窓口で対応してくれる金融機関が助かりますよね。しかし金融機関の言いなりで商品を購入してしまうと損をする可能性があります。少し勉強をされて、自分にあった商品を探すのが良いでしょう。いまは初心者でも10年も続ければもう、初心者ではありません。こんな商品に投資をしてみたい!などご自分の希望にあった商品を選びたいとき、商品のラインナップが少ない金融機関のNISAでは、がっかりですよね?お手軽な窓口ではなく、商品のバリエーションの多さにも注目して運用するNISA口座を開設しましょう。

自分のペースで運用しよう

3つの注意点をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

資産運用は自分のペースで長く続ける事も重要な要素です。50代60代だからと言って焦る必要は全くありませんので、「長く続けること」に集中して運用していきましょう。3つの注意点をよく理解し新NISAをはじめてみてはいかがでしょうか。