日本証券業協会が発表した国債投資家別売買高によりますと、
外国人投資家の国債買越額は、
1~6月期の累計で半期として初めて100兆円を超えました。

 

欧州や米国の国債に比べ価格変動が少ないとの安心感から、
投資資金の流入が増えています。

 

1~6月期の累計買越額は、
102兆3025億円で、前期比で3.3%、
前年比で5.6%増加しました。

 

欧州では、4月下旬から6月上旬にかけドイツの長期金利が上昇し、
国債価格が下落しました。

 

また、ギリシャの債務問題の行方を巡り不安が高まりました。

 

米国では、米連邦準備理事会(FRB)が
年内にも利上げに動く方針で、国債の値下がり懸念が高まっています。

 

欧米の金利動向が読みにくくなる中、
日銀の金融緩和で金利が低位安定している日本国債への
外国人の投資需要が増えている状況です。

 

外国人の国債保有は、残高ベースでも増加基調にあります。

 

日銀の資金循環統計によりますと、
2015年3月期末時点の残高は約98兆円で、
前年比約2割増加しました。

 

外国人による国債の保有比率も、
3月末時点で9.4%となり、
前年の8.2%から1.2%増加しております。