令和5年度の税制改正により2024年1月から新NISA制度が始まります。
新NISA制度では投資額の拡大や非課税期間が無期限になるなど従来のNISA制度をより拡充させており、将来の資産形成のひとつとしてとても注目されています。

この新しいNISA制度ですが非課税期間が無期限になったことにより【出口=いつまで運用を続けるか】をご自身で決める必要があります。
また始める際に目標額や目的など、戦略を明確にしておくことも重要になってきます。
今回は「新NISAの出口戦略」について詳しくご紹介していきます。

出口戦略1 深追いしない

■目標額や時期を定め深追いをしない
投資の目的は子供の学費や老後の資金、リフォーム資金など人により様々です。
ある程度の目標額や時期が分かっている方はそこに向かって戦略を立てると良いでしょう。
目標額に到達する為に必要な投資金額を計算することも大切です。
複利計算シミュレーションツールなどを活用し、目標額や運用期間から毎月の投資金額や目標達成時期などをシミュレーションしておくのがよいでしょう。

また、実際に目標額に到達した時点で深追いをせず売却することも、出口戦略としてとても重要になっています。

 

出口戦略2 上乗せ投資

■下落のリスクを上乗せした投資
投資をする上で下落のリスクは多少なりともあるかと思います。
こうしたリスクを先に組み込み、分散投資とリバランスも考慮して投資をしていく戦略です。

分散投資とは、株式や債券、不動産、金など複数の商品に投資を行う事です。分散をすることによりリスクを抑えることが出来ます。
続いてリバランスですが、分散投資をした場合の運用成績で生じた比率のズレを元に戻す作業です。
例えば、100万円を株式と債券で50%ずつ分散投資したとします。しかし1年後、株式は値上がりして65%、債券は値下がりして35%という比率になってしまいました。運用成績の違いにより、自然と生じてしまったズレた比率を最初の比率に戻すことをリバランスといいます。


分散投資とリバランスの両方を行うことにより、下落のリスクをさらに軽減させることも可能になります。自分に合ったシミュレーションを行い、戦略を立ててみましょう。

出口戦略3 じぶん年金の自動化

■老後の生活資金取り崩し
老後2000万円問題など記憶に新しいのではないでしょうか?
しかし65歳になった時点で何千万という現金を必ずしも用意しておく必要はありません。
毎月使う分のみを取り崩し、残りは投資を継続しながら利益を増やす戦略が有効的です。
また投資信託定期売却サービスを活用すれば設定を行うだけで、自動的に投資信託を売却し設定した金額を毎月受け取る事も可能です。

現時点では対応している金融機関も限られていますが、新NISA制度がはじまることにより今後ニーズが高まり、対応機関が増えるのを期待したいですね。

計画的な運用を

新NISAの出口戦略についてご紹介いたしましたがいかがだったでしょうか?
とりあえずNISAを始めて見るのも良いですが、最終的な目標額や時期を定めることでより効果的な投資が出来そうですね。
市場の値動きに影響されず、「必要なお金のために必要な金額だけ運用をする」というモチベーションで、心を乱すことなく安定した資産運用を続けてみましょう!