国債依存は9年ぶりの低さ

 

財務省は、2016年度予算案の大枠を固めました。

 

新規国債の発行額は4年連続減少し約35兆円、歳出を借金でどれくらい賄っているかを表す国債依存度は約36%と9年ぶりの低水準となります。

 

2014年4月の消費増税や景気回復で税収が伸びるのが大きく影響します。

 

2008年の金融危機や2011年の東日本大震災への対応で国債依存度が高まり、2009年度は過去最高の51.5%に達していました。

 

しかしながら、金融危機前の2007年度は、新規国債発行額が25.4兆円、国債依存度は31%でした。

 

国内外の経済が好調な中、「聖域なき構造改革」を掲げた小泉政権で歳出削減を進めたことが大きな要因でした。

 

2016年度の発行額は4年連続で減少しますが水準はなお高く、更なる引き下げには痛みを伴う社会保障の抑制が必要になります。

 

歳出総額は約97兆円と当初予算として過去最高を更新します。

 

財源となる税収は、約57兆円になりそうです。

 

2015年度の税収は、56兆円台前半と24年ぶりの高水準となり、1月時点の見通しに比べ1.6兆円以上増える見込みです。

 

企業業績の改善で法人税収が膨らみ、賃上げや配当増で所得税収も想定以上に伸びました。

 

政府は、24日に2016年度予算案を閣議決定します。