先進国で貧困が拡大
国際労働機関(ILO)は、2016年版の「世界の雇用・社会見通し」で、先進国で貧困が拡大していると発表しました。
日本・米国・EUともに、貧困とされる人の割合が上昇しています。
非正規雇用の増加などに伴って経済格差が拡大したためで、ILOは各国に労働環境の改善を促しています。
先進各国で可処分所得が中央値の6割に届かない「相対的貧困」に該当する人の割合を、05年と12年で比較しました。
12年は日本が05年より0.4%高い22.1%、米国は0.8%高い24.6%、EUは0.3%高い16.8%でした。
先進国全体では、働いても貧困状態にある「ワーキングプア」が、12年に労働者の15%にあたる7千万人を超える水準になったと報告しています。