不動産取引が4年ぶりに減少

 

都市未来総合研究所の調査によりますと、2015年度の不動産取引額は前年比23%減の4兆896億円と、4年ぶりに減少しました。

 

特に慎重姿勢の目立ったのは外国人です。

 

地価などは高値圏にありますが、不動産の実需を映す賃料は、テナント企業が景気を慎重に見ていることもあり、リーマン・ショック前の水準まで戻っていません。

 

賃料を不動産価格で割った利回りは、東京都心の大型優良物件でも3%程度にとどまっており、海外投資ファンドが期待する5%前後を下回っています。

 

外国人の2015年度の不動産取引額は、5431億円と半減しました。

 

不動産の売り手が強気姿勢を維持していることも、取引の減少につながっています。

 

投資家も、不動産の利回りが低下していることもあり、株安・金利安が続く中、有利な運用先を見いだしにくくなっています。