タンス預金が急増

日銀のマイナス金利政策を受け、タンス預金が急増しています。

日銀の統計によりますと、2月の現金の流通量の伸び率は前年比6.7%増で13年ぶりの大きさでした。

千円札や五千円札の伸び率は2%以下ですが、高額紙幣の一万円札だけは7%近く伸びています。

タンス預金が急増したのは、銀行預金が割に合わなくなったためです。

普通預金に100万円預けても利息は年10円しかなく、ATMの手数料を考えれば収支は赤字となります。

また、マイナンバーの影響も見逃せません。

現金の伸び率が高まり始めたのは昨年の春ごろで、政府がマイナンバーの導入を積極的に宣伝し始めた時期と重なります。

制度導入で政府に資産を把握されてしまうのではないかとの不信感が現金志向を強め、マイナス金利政策がこの傾向に拍車をかけた可能性があります。

マイナス金利でお金が消費や投資に向かうようにするのが日銀の狙いですが、タンス預金として自宅に死蔵されてしまっては、経済の活性化につながっていないようです。