現代は「人生100年時代」と言われるように、昔と比べて長生きする人が増えてきました。
健康寿命も少しずつ延びてはいますが、それ以上に問題になっているのが
「長生きするほどお金が足りなくなる」というリスクです。
やっておくべき老後対策とは?
長生きに伴うお金に関するリスク=長生きリスク対して、
すべての人に共通して言える老後対策が1つあります。
それは―
「終身年金の額を増やすこと」です。
老後資金の備え方はいくつかありますが、その中でも
「終身年金」は、特に長生きリスクに強い仕組みです。
今回は「終身年金」がなぜ重要なのか、そしてどのように準備できるのかを、
初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
なぜ「終身年金」が長生きリスク対策に優れているのか?
生きている限りずっともらえる安心感
終身年金の最大の特徴は、「一生涯、年金が受け取れる」という点です。
何歳まで生きても、毎月決まった金額が自動的に振り込まれるので、
老後の生活費に安定感があります。
例えば、90歳まで生きたとしても、100歳まで生きたとしても、
年金は途切れずに入り続けます。これによって「長生きしすぎたらお金が尽きるかも…」
という心配から解放されます。
日本はすでに世界でトップクラスの長寿大国です。
2023年の日本人の平均寿命は女性が87.14歳、男性が81.09歳です。
不安を解消するために最も有効な手立ては10年から20年といった有期年金
を準備するのではなく、一生もらい続けられる終身年金を準備することが
正解になってきます。
80歳の時に有期年金が切れてしまい今後の年金がもう足りない、
お金が足りないと気付いてもそこから年金を増やすことはほぼ不可能です。
そのため、早めの対策が必要です。
自分の貯金を取り崩すストレスが無い
自分で貯めた老後資金(貯金や退職金など)を毎月使って生活する場合、
資産を減らしていくことに不安を感じやすいものです。
「これであと何年もつだろう…」という心理的ストレスは、
想像以上に大きいものです。
終身年金があれば、「減っていく不安」を抱えることなく、
必要な生活費の一部を年金でまかなえます。これは精神的にも
非常に大きな安心材料になります。
必要な生活費や何歳まで生きるかなどは個人によって異なるため、
このくらい老後資金があれば大丈夫!というような確信はありません。
そのため、長生きリスクの対策は、終身保険の受給額>老後の生活費
という家計を作ることです。
ポイントは生活の基礎を終身年金で賄えるようにして
ストック資産の預貯金などには基本手をつけないことです。
これができると安心した老後が暮らせるということになります。
どれだけの金額の終身年金を用意できるかで生活の支出レベルが
変わるということになってきます。
終身年金はどうやって作るの?5つの選択肢を紹介
終身年金は、公的な制度に頼るだけではなく、自分で準備することも可能です。
ここでは、主な5つの方法を紹介します。
国民年金(基礎年金)
日本に住むすべての人が加入する、いわば「基本の年金」です。
自営業やフリーランスの方は、国民年金に単独で加入しており、
受け取れる年金額は月額6万円前後と、決して十分な額とは言えません。
ただし、国民年金は「終身」で受け取れるため、
基本的な生活を支えるためのベースとして大切です。
2022年4月から繰り下げ受給を75歳まで遅らせることが可能になり、
最大で受給額84%増やすことが可能になりました。
厚生年金
会社員や公務員が加入している年金制度です。給与に応じて保険料が決まり、
それに比例して受け取る年金も増えます。会社が半分負担してくれるため、
コストパフォーマンスが非常に良い制度です。
厚生年金に長く加入していると、老後にもらえる金額が大きくなり、
公的な「終身年金」として頼りになります。
企業年金(確定給付・確定拠出年金など)
一部の企業では、公的年金に上乗せして企業年金を
用意している場合があります。
•確定給付企業年金(DB):将来の受取額があらかじめ決まっており
、企業が運用責任を負います。
•確定拠出年金(DC・企業型DC):自分や会社が積み立て、
運用結果によって受取額が変動します。
退職後に年金形式で受け取れば、実質的な「終身年金」として活用できます。
国民年金基金
自営業やフリーランスなど、厚生年金に加入していない人が
公的年金を補うために加入できる制度です。自分で積み立てた分を、
将来年金として受け取れます。
終身型の受け取りも可能なので、老後のベース年金を増やす手段として非常に有効です。
高配当株の配当金を年金代わりに
少し応用的な方法ですが、安定して配当金を出す「高配当株」に投資することで、
年金のように毎年定期的にお金を受け取ることができます。
例えば、年間3~5%の利回りが期待できる銘柄を一定額保有すれば、
数十万円~百万円単位の「配当収入」が得られます。
ただし、元本割れや配当の減少などのリスクもあるため、リスク管理が重要です。
その他の「個人年金保険」
民間の保険会社が提供している「個人年金保険」は、自分でお金を積み立て、
将来の年金として受け取る商品です。
昔は円の終身年金もありましたが、低金利ではいくら「終身」とはいえ
掛金が高く、またインフレに弱いです。
そのため、変額年金といって中身は投資信託で運用しているものや
ドルで運用しているもの人気のようです。
一時払い終身年金年金
退職金などまとまったお金、新NISAなどへ
なれない投資でお金を溶かす人続出しています。
NISAはあくまでも「投資」運用期間も最低10年~15年は欲しいところです。
NISAは余裕資金なので、退職金をつぎ込むのは無謀です。
退職金の一部へ一時払い終身年金があります。
終身年金なので、生きている限り年金はもらえます。
外貨建てや中身が投資信託といろいろあります。
認知症になって資産凍結しても、年金は支払われる仕組みなので
その辺も安心かもしれません。
終身年金こそ、人生100年時代を生き抜くカギ!
老後の生活に必要な資金は、「何年生きられるか分からない」からこそ、
不安になりがちです。その不安をやわらげる最も効果的な方法が、
「終身年金」をしっかり確保することです。
自分に合った形で「じぶん年金」を準備することが求められます。
上手に組み合わせておくことで、長生きしても安心して暮らせる土台ができます。
人生はまだまだこれから。老後を「不安」ではなく「楽しみ」に変えるために、
今から終身年金の準備を始めましょう。