公示価格が8年ぶりに上昇

国土交通省が発表した2016年1月1日時点の公示価格は、全国平均で前年比0.1%上昇しました。

リーマン・ショック後下がり続けていた地価が、8年ぶりにプラスに転じました。

内訳は、商業地が0.9%上昇しましたが、住宅地は0.2%の下落となりました。

商業地では、東京・名古屋・大阪の三大都市圏が2.9%の上昇、札幌・仙台・広島・福岡の主要4都市が5.7%上昇と大都市を中心に伸びました。

外国人観光客の消費で店舗やホテルの収益が改善するとともに、テナントの賃料が上がり地価を押し上げました。

住宅地は、三大都市圏が0.5%の上昇、主要4都市が2.3%の上昇となりましたが、地方圏の下落が影響しました。

日銀による大規模な金融緩和に伴い、銀行による不動産業向けの新規貸し出しが、26年ぶりに最高を更新しました。

昨年は円安により、海外からも資金が流入しました。

マイナス金利政策の導入により、投資マネーが都心部の商業地などに向かい、一部で過熱感が出てくる可能性があります。