必要な保障額と期間がわかれば、具体的な商品選びを始めます。

万一に備える生命保険にもさまざまな種類があるので、
まずは基本的な知識を押さえておきましょう。

 

多くの人が加入しているのは、
いわゆる「掛け捨て」と呼ばれる「定期保険」です。


一般的に定期保険は、死亡など保険金が
払い出されるような事故がないまま期間を満了すれば、
それまでに払い込んだ掛金や保険料は一切戻ってきません。



その代り、少ない保険料で大きな保障を受けられるのがメリットです。


ただし、「定期」という名の通り、保険の期間が10年間、
20年間など有期に設定されており、
その期間が過ぎると契約を継続するために
「更新」という手続きをする必要があります。


更新できる年齢には限度があるため、
一生涯の保障は受けられません。

定期保険は、年齢が上がるほど保険料が高くなる仕組みなので、
更新のたびに保険料がアップします。



通常、重い病気をすると新しい保険に加入しようとしても断られる場合がありますが、自動更新は健康状態を問われないため継続を断られることはありません。

 

一方、「終身保険」や「養老保険」と呼ばれる生命保険は、
掛け捨てではなく貯蓄型の保険です。


利率には差がありますが、支払った保険料は死亡時や満期時などに、いつかは必ず遺族か本人のもとに返ってきます。


途中解約した場合でも、解約返戻金を受け取ることができます。

「養老保険」では、死亡しなくても満期が来れば満期返戻金を受け取れます。

これらの貯蓄型の保険は、掛け捨てでない分
「少ない保険料で大きな保障」というわけにはいきません。

 

生命保険文化センターの資料によると、
40歳男性が60歳までの20年間、
毎月1万円の保険料を払い込む場合、
定期保険なら1900万円の死亡保障を設定できますが、


養老保険であれば死亡時に226万円、
終身保険では270万円しか受け取れません。

万一の保障という意味合いでは、多くの場合、
貯蓄型の保険だけでは不十分です。

 
多くの方が、勘違いされるのは、
掛け捨てが損、
掛け捨てでないものが得
という単純な思い込みです。

生命保険で必要なことは、
「必要保障金額を満たしていること」です。

保険料の支払い余力があれば、
貯蓄の保険で、
保険料の支払い余力がないのであれば、
掛け捨ての保険で、
またはそれらの組み合わせて考えるとよいでしょう。



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